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差し歯治療直後の痛みいつまで続く?
新しい差し歯を入れたり、古い差し歯を交換したりした直後に、一時的に痛みや違和感が生じることがあります。これは、治療による刺激や、歯茎、あるいは土台となる歯が新しい環境に慣れるまでの過程で起こりうる反応であり、多くの場合、過度に心配する必要はありません。しかし、その痛みがいつまで続くのか、どの程度の痛みなら様子を見て良いのかは気になるところでしょう。差し歯治療直後の痛みの種類と、それが続く期間の目安について説明します。まず、治療中の麻酔が切れた後に感じる、ズキズキとした痛みや、歯茎のヒリヒリ感です。これは、歯を削ったり、型取りをしたり、差し歯を装着したりする際の機械的な刺激や、歯茎への圧迫などが原因で起こる一過性の炎症反応です。通常、この種の痛みは数日から1週間程度で徐々に軽減し、自然に治まっていくことが多いです。処方された痛み止めを服用することで、症状を和らげることができます。次に、噛み合わせの違和感や、噛んだ時の軽い痛みです。新しい差し歯を入れると、ミリ単位の高さの違いでも、敏感に感じ取ってしまうことがあります。最初は少し高く感じたり、特定の場所だけが強く当たるように感じたりすることがありますが、多くの場合、数日経つうちに唾液や食べ物との摩擦で自然に馴染んでくるか、あるいは体がその噛み合わせに慣れてきます。しかし、1週間以上経っても噛み合わせの違和感が強い、あるいは噛むと明らかに痛いという場合は、噛み合わせの調整が必要な可能性がありますので、我慢せずに歯科医師に相談しましょう。また、冷たいものや熱いものがしみたり、歯ブラシが当たるとピリッとしたりする知覚過敏のような症状が出ることもあります。これは、治療の過程で歯の象牙質が露出したり、歯茎が一時的に下がったりすることで起こり得ます。通常は数週間から数ヶ月かけて徐々に改善していきますが、症状が強い場合や長引く場合は、知覚過敏用の歯磨き粉を使用したり、歯科医院で薬を塗布してもらったりするなどの対処法があります。ただし、以下のような場合は注意が必要です。痛みが日増しに強くなる、歯茎が大きく腫れてくる、膿が出てくる、発熱があるといった場合は、単なる治療後の正常な反応ではなく、何らかの感染やトラブルが起きている可能性があります。