歯ブラシが歯に当たると痛い場合、その原因としてまず疑われるのが「虫歯」です。虫歯は、初期の段階では自覚症状がないことが多いですが、進行すると様々なサインが現れ、歯ブラシの刺激にも敏感になります。虫歯が原因で歯ブラシが当たると痛い場合、いくつかの特徴的な症状が見られることがあります。まず、痛みの種類です。虫歯による痛みは、歯ブラシが触れた瞬間だけでなく、冷たい水や甘いものが歯にしみる、ズキズキとした持続的な痛みがある、といった症状を伴うことが多いです。特に、歯の溝や歯と歯の間など、汚れが溜まりやすい場所に虫歯ができやすい傾向があります。次に、歯の見た目の変化も判断材料になります。虫歯が進行すると、歯の表面が白く濁ったり、茶色や黒っぽく変色したり、穴が開いたりすることがあります。鏡でよく観察し、そのような変化がないか確認してみましょう。ただし、初期の虫歯や歯の内部で進行している虫歯は、見た目では分かりにくいこともあります。また、歯ブラシが当たると痛い特定の歯がある場合、その歯に食べ物が詰まりやすくなっていないかもチェックポイントです。虫歯によって歯に穴が開くと、食べ物が挟まりやすくなり、それがさらに虫歯を進行させる原因にもなります。さらに、口臭が気になるようになった場合も、虫歯が原因である可能性があります。虫歯が進行すると、細菌が繁殖しやすくなり、不快な臭いを発することがあります。これらの症状が複数当てはまる場合は、虫歯の可能性が高いと考えられます。しかし、知覚過敏や歯周病など、他の原因でも似たような症状が現れることがあるため、自己判断は禁物です。歯ブラシが当たると痛い状態が続く場合は、放置せずに早めに歯科医院を受診し、歯科医師による正確な診断を受けることが大切です。レントゲン検査などを行えば、見た目では分かりにくい虫歯も発見できます。早期発見・早期治療が、歯の健康を守るためには最も重要です。