子供は活発に動き回るため、転んだり、物にぶつかったりして歯を欠いてしまうことが比較的よくあります。そんな時、すぐに歯科医院に連れて行けない状況だと、親御さんはとても心配になるでしょう。ここでは、子供の歯が欠けてしまった場合の応急処置と注意点について解説します。まず、お子さんが落ち着いているか確認し、出血の有無、欠けた歯の大きさ、他にケガがないかなどを確認します。もし、欠けた歯の破片が見つかった場合は、捨てずに保管しておきましょう。牛乳や生理食塩水に浸しておくのが理想ですが、なければラップなどに包んで乾燥を防ぎます。歯科医院で治療の際に役立つことがあります。出血がある場合は、清潔なガーゼやティッシュペーパーを欠けた部分や出血している歯ぐきに当てて、数分間圧迫止血します。ほとんどの場合、これで出血は止まりますが、なかなか止まらない場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。お口の中を清潔に保つことも大切です。食後は、ぬるま湯で優しくうがいをさせましょう。歯磨きは、欠けた部分に歯ブラシが強く当たらないように注意しながら、周囲を丁寧に磨いてあげてください。痛がる場合は無理強いせず、うがいだけでも構いません。欠けた部分が鋭利で、唇や舌を傷つけてしまうような場合は、市販の歯科用ワックス(矯正用ワックスなど)を少量、欠けた部分に覆うように塗布することで、一時的に刺激を和らげることができます。ただし、誤って飲み込まないように注意が必要です。痛みがある場合は、お子さん用の鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)を、用法・用量を守って服用させることも検討できますが、あくまで一時的な対処です。食事は、硬いものや粘着性のあるもの、刺激の強いものは避け、柔らかく消化の良いものを与えるようにしましょう。欠けた歯で噛まないように、反対側で噛むように声かけをしてあげてください。最も重要なのは、できるだけ早く小児歯科または一般歯科を受診することです。特に、乳歯が欠けた場合でも、その下に永久歯が控えているため、適切な処置が必要です。永久歯が欠けた場合は、将来の歯並びや噛み合わせにも影響する可能性があるため、より早期の受診が推奨されます。歯科医師がお子さんの状態を正確に診断し、最適な治療法を提案してくれます。
子供の歯が欠けた!すぐに歯医者に行けない時の対応