子供の歯ぎしりの原因と治し方
「うちの子、寝ている間に歯ぎしりをしているみたい…」と心配される親御さんは少なくありません。大人の歯ぎしりはストレスなどが主な原因とされることが多いですが、子供の歯ぎしりには、大人とは異なる原因や特徴があり、必ずしもすぐに治療が必要というわけではありません。子供の歯ぎしりの主な原因としては、まず「歯の生え変わりや顎の成長に伴う生理的なもの」が挙げられます。乳歯が生えそろう時期や、乳歯から永久歯へと生え変わる時期には、噛み合わせが不安定になりやすく、それを調整するために無意識のうちに歯をこすり合わせることがあります。これは、顎の成長や永久歯が正しい位置に生えるための準備運動のようなものであり、成長とともに自然に治まっていくことが多いと言われています。次に、「ストレスや精神的な緊張」も、子供の歯ぎしりの原因となることがあります。新しい環境(入園、入学、引っ越しなど)への適応、友達との関係、習い事のプレッシャーなどが、子供にとってストレスとなり、歯ぎしりとして現れることがあります。また、「鼻詰まりやアデノイド肥大などによる口呼吸」も、歯ぎしりを誘発する可能性があると言われています。口呼吸になると、舌の位置が不安定になり、噛み合わせのバランスが崩れやすくなるためです。子供の歯ぎしりの治し方については、まず「経過観察」が基本となることが多いです。特に、歯の生え変わり時期の生理的な歯ぎしりは、永久歯が生えそろい、噛み合わせが安定してくると自然に消失することがほとんどです。