デンタルフロスを選ぶ際、よく目にするのが「ワックスタイプ」と「アンワックスタイプ」という表示です。この二つのタイプは、フロスにワックスがコーティングされているかどうかの違いですが、それぞれに特徴があり、使用感や効果も異なります。どちらのタイプが自分に適しているのか、それぞれのメリット・デメリットを理解し、おすすめの選び方について考えてみましょう。まず、「ワックスタイプ」のフロスです。これは、フロスの表面に薄くワックスがコーティングされているものです。最大のメリットは、滑りが良く、歯と歯の間にスムーズに挿入しやすいことです。そのため、歯間が狭い方、詰め物や被せ物が多くてフロスが引っかかりやすい方、そしてフロスの使用にまだ慣れていない初心者の方に特におすすめです。ワックスによってフロスの繊維がまとまっているため、途中でフロスがほつれたり、切れにくかったりするのも特徴です。デメリットとしては、ワックスのコーティングによってフロスがやや太くなっているため、プラークの除去効率がアンワックスタイプに比べて若干劣るという意見もあります。また、ワックスの感触が苦手という方もいるかもしれません。次に、「アンワックスタイプ」のフロスです。こちらは、ワックス加工がされていないため、フロスの繊維がむき出しの状態になっています。メリットは、繊維が歯の表面で広がりやすく、より多くのプラークを絡め取りやすいとされている点です。ワックスがない分、フロス自体が細いため、歯と歯の間にしっかりとフィットし、清掃効果が高いと言われています。歯間が比較的広い方や、フロスの扱いに慣れていて、より徹底的にプラークを除去したいという方に向いています。デメリットとしては、ワックスがないため、歯と歯の間に挿入する際に少し摩擦を感じやすく、引っかかったり、途中で繊維がほつれたり、切れたりすることがある点です。歯間が非常に狭い方や、詰め物の縁が鋭利な場合には、使いにくいと感じるかもしれません。どちらのタイプが良いかは、一概には言えません。個人の歯の状態や好み、使用感によって最適なものは異なります。例えば、最初はワックスタイプでフロスに慣れ、徐々にアンワックスタイプに移行していくというのも一つの方法です。
ワックスあり?なし?歯フロスの違いとおすすめ