マウスピースで顎関節症が改善しない理由
歯科医院でマウスピースを作ってもらい、真面目に装着しているにもかかわらず、なかなか顎関節症の症状が改善しない。そんな時、患者さんは不安や焦りを感じてしまうかもしれません。しかし、効果が見られないのには、いくつかの理由が考えられます。まず一つ目は、マウスピースの調整が不十分である可能性です。顎の状態や噛み合わせは、治療の過程で微妙に変化していきます。そのため、定期的に通院し、その時々の状態に合わせてマウスピースを微調整してもらうことが非常に重要です。調整を怠ると、マウスピースが合わなくなり、かえって顎に負担をかけてしまうことさえあります。二つ目の理由として、マウスピースの装着時間が不足しているケースが挙げられます。歯科医師から指示された装着時間を守れていないと、十分な治療効果は得られません。特に、夜中に無意識に外してしまっている場合もあるため、朝起きた時にマウスピースが口の中にあるか確認する習慣をつけると良いでしょう。三つ目は、顎関節症の原因が、歯ぎしりや食いしばり以外にある場合です。例えば、顎の関節内部の構造的な問題(関節円板のずれなど)が重度である場合や、ストレスが極度に高い場合、あるいは全身的な疾患が関連しているケースなどです。このような場合、マウスピース治療だけでは限界があり、他の治療法、例えば開口訓練や薬物療法、場合によっては外科的な処置が必要になることもあります。もし効果を実感できない場合は、自己判断で治療を中断するのではなく、まずは担当の歯科医師に正直に相談することが大切です。原因を突き止め、次のステップに進むための的確なアドバイスをもらえるはずです。